(R18/弟攻め/変態/元ショタ)「兄弟中毒」

「兄弟中毒」

 庭のサザンカが真っ赤に咲き誇る頃だった。前日に降った雪は地面にうっすらと残っており、灰色に濁った空からはまたちらほらと小さな雪が静かに降り始めてきた。
「うわっ」
 家族も寝静まった夜中に、夏稀(なつき)はひとり居間のコタツに小さな体をうずめ、ゲームのコントローラーを握りテレビ画面をじっと睨んでいた。
「うわっ」
 握っているコントローラーが振動するたびに、誰もいない居間に声変わりのしていない夏稀の声が響く。居間の窓からは不気味に咲き誇る真っ赤なサザンカが見え、その色はまるで溢れ出した鮮血のように見えた。
「ぎゃっっ!」
 一瞬にして画面が真っ赤になりゲームオーバーの文字が出ると、夏稀はコタツから跳ね起き、一目散に居間から飛び出していった。どたどたと冷たい階段を素足で駆け上がり、二階にある自分の部屋に入るが窓に映った自分の姿を見るとまたすぐに部屋を出て行った。
 夏稀は隣の部屋のドアから光が漏れてるのを確認するとノックもせずに、ドアを開けた。
「兄ちゃん……」
「ん? まだ起きてたの?」
 ドアを開けると、すぐに机に向かっている兄の雪矢(ゆきや)の姿が飛び込んできた。青のチェック柄のパジャマにベージュのカーディガンを羽織っており、机の上には辞書や参考書が開かれていた。
雪矢は手を止めると弟に笑みを向けた。線の細い体に名前通りの色白と整った目鼻立ちをしていたがどこか口角が上がって見える口元のせいか、柔らかな雰囲気が漂っていた。特別特徴のない顔立ちの弟の夏稀と並ぶと兄の雪矢は際立って美少年に見えた。
「ゲームしてたの?」
「うん、ゾンビを倒すやつだよ」
 夏稀はさっきまで一人でプレーしていた流行りのホラーゲームを思い出すとまた身震いした。
「あはは、また怖くなったんだろ」
 夏稀がこうやって雪矢の部屋に掛け込むのは一度や二度じゃなかった。雪矢はにやにやしながら弟の短い髪を撫で、細い顎と頬までもさすった。
「……うん、こっちで寝てもいい?」
 夏稀は恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせるが、こうやって兄に甘えるのが嫌いじゃなかった。今までケンカなんて一度もない。三歳年上の優しくて美しい兄はいつも自分を受け入れてくれた。それに兄の所で寝ると、自分の部屋よりぐっすり眠れる気がした。
「いいよ、俺ももう少ししたら寝るから、先に寝てろよ」
「うん」
 夏稀は言われると遠慮がちに兄のベッドに入った。このベッドも元々は二段ベッドだったもので、片割れは自分の部屋にあった。夏稀は布団から兄の匂いを感じると安心したのかすぐに寝息を立て、幼く澄んだ寝顔を見せた。
「…………」

「んっ……ん」
 夏稀はわずかに感じる違和感にぼんやりと目を覚ました。だがその場所に寝ぼけ眼をゆっくり向けると、一瞬にして目を見開き息を飲んだ。
「っっ!!」
 幼い夏稀の目に飛び込んできたのは、皮をかぶりつるつるとした自分のおちんちんだった。青白くにゅるりとソーセージのように勃ち上がったそのおちんちんに、何かおぞましいものが絡みついていた。
「ひっ!!」
 赤黒く筋張った肉棒。硬く熱く反り上がっており、先端は真っ赤に膨れ上がり、何かぬらぬらと涎のようなものが溢れ、根元にはびっしりと真っ黒な毛が生えていた。何度もその涎を垂らす先端を自分のおちんちんに擦りつけている。暗がりの中、勉強机のライトはその部分だけをぽっかりと照らしつけていた。
「んはぁ……」
 擦りつけられるたびにか細い溜息が聞こえてきた。夏稀は硬直しながら自分のおちんちんからその溜息の方に目を向けてみた。
「っっ!!」
 そこには兄の雪矢が鋭い含み笑いを浮かべており、自分のおちんちんを食い入る様に見ていた。それと同時に絡みつくグロテスクな肉棒が、初めて兄のおちんちんだと知った。
「っっひっ!」
 兄は、真っ黒な陰毛がびっしりと生えた下半身をうねらせ、赤黒く反り上がった竿をまだくびれのない弟のおちんちんに絡ませ、サザンカのように真っ赤な先端を弟の小さな袋にまで這わせる。雪矢の美しい顔立ちと線の細い体と色白の肌からは想像がつかないほど、そのペニスはいやらしく子供のそれと一線を画していた。
 雪矢は細い指で先端をぎゅっと扱きぬらぬらと先走りを溢れさせると、夏稀の熱く皮の被った先端に擦りつけた。
「はぁっ……」
 ぴちゅりと音を出しながら押しつけては糸を引かせて引き離しを繰り返す。
「はぁっ……っ」
 夏稀は兄の異常な行動に体を震わせるのが精いっぱいで、目を反らしたくても瞬きすら忘れる状態だった。
「夏稀、今日は出さないの?」
 突如兄の目が鋭くこっちを向いた。兄が優しく笑ったまま真っ赤な舌を出すとじわじわと舌先に唾液が集まり、ぼてりと夏稀の小さな亀頭に落ちた。
「うわあぁぁぁっっ!!」
 落ちた唾液から猛烈な熱を感じると夏稀のおちんちんは一気に萎縮し、その反動に夏稀は雪矢を跳ね退け、尻を丸出しにしたまま兄の部屋を飛び出し自分の部屋に逃げ込んだ。
「っっっ」
 何もかも自分の知っている兄ではなかった。自分のちんちんにちんちんを擦りつけて兄が何をしようとしていたのか全く分からない。
ただおかしいと感じた。きれいで優しくて頭のいい兄である。なのに……。
あの兄の笑みを浮かべながら惚る表情とグロテスクな下半身を思い出すと、言いようのない興奮と恐怖が湧き上がり胸が苦しくなる。
「っっ!!」
 カーテンの隙間から庭のサザンカが見えると兄のか細い溜息が耳に蘇ってきた。夏稀は慌ててカーテンを閉め、冷え切った布団に潜ると、声を殺して泣きじゃくった。兄に触られたちんちんも、もう自分のちんちんではないような気がし、酷く汚された気がした。

「っ……っ」
 夏稀が目を覚ますと、もう実家の最寄り駅の近くまで来ていた。このローカル線も正月を田舎で過ごす人々で溢れ賑わっている。
「くっ……っ」
 夏稀は勃起した下半身を慌てて足元に置いていた荷物で隠した。十四年経った今でもあの時のことを思い出すと酷く興奮し、悔しくも自然と体が反応した。
 あれ以来兄とはまともに会話をしていない。兄から逃げるように生活し、真面目で成績優秀な兄に反発するように、自分は口も態度も悪くなり、家で顔を合わせたくないために部活に没頭し、ろくに勉強もせずガタイばかりでかくなった。大学入学を機に実家を離れると、ここ数年は顔を合わすのもこの年末から正月の数日だけだった。
「…………」
 電車を降りると辺り一面は雪景色だった。目が醒める凍てつく空気に鼻がツンとしみた。雪の積もった地面に、足を進めるたびにギシギシと音が鳴りつま先が痛くなる。吐く息は白く濁り、見上げる空も今にも雪が降りそうに濁っていて星など見えない。
 実家に着けば兄を気にして会話をしない、目も合わせない重苦しさを今年も味わうと思うとどっと気分が重くなった。そして毎年、庭先の真っ赤なサザンカが見えるこのあたりでタバコを咥えた。
「…………」
 タバコの煙で視界がかすみ、鼻孔も煙で満たされる。なのにあのサザンカを見るとあの時の兄の全てを思い出し、兄の唾液の匂いと熱までも蘇ってくる。サザンカの下には象徴するように兄の愛車まで見えた。
「ウザ……」
 夏稀はタバコをどこかに投げ捨てると重い足を進めた。

「……ただいま」
 夏稀は正月飾りのされた引き戸を開けると、灯油の臭いが鼻につくと同時に高価な黒革のドレスシューズが目についた。兄の以外誰のものでもないそれを見ると、舌打ちしわざとらしく音を立てて荷物を置いた。
「…………」
 毎年玄関から廊下までの灯りが一気に点き、小柄な母親が奥から駆けてくる。
「…………」
 だが数分待っても何も反応がなかった。
「マジで……」
 夏稀はケータイの画面を開くと大きく溜息をついた。
「ウソだろ……」
 今年は両親揃って海外旅行に行っていることを今さら思い出した。仕事が慌ただしい時期にメールをもらい、内容も大してチェックしていなかった。当然この家には自分と兄の二人だけということになる。
 夏稀は愕然としながら、両親宛ての土産を廊下に置き去りにし、兄がいると思われる居間のふすまに手を掛けた。

「…………」
 ふすまを開けると、すぐにコタツで眠る兄の雪矢の姿が飛び込んできた。雪矢は座布団を枕にし眼鏡を掛けたまま夏稀の方に顔を向けて眠っていた。一年振りに見た兄の顔は相変わらず美しく整っており、色白の肌にボタンを外したシャツから細い首筋まで見えている。
「チッ」
 去年までなかった黒ブチの眼鏡が妙に癪に障り、手首にされた高級な腕時計も自分との収入の差を見せつけられているようで気に食わなかった。
コタツのテーブルには缶ビールが何本かと、イカのつまみと母親が正月に食べるように用意したと思われるおせちが広がっていた。縁側に続く窓はカーテンが全開に開いており、あの真っ赤に咲き誇るサザンカも良く見え夏稀は慌ててカーテンを閉めた。つけっぱなしにされた大型の液晶テレビからは特番の賑やかな音が虚しく流れていた。
「……来たんだ」
 気配を感じたか、コタツで寝ていた雪矢はむっくりと起き上がり窓際にいる夏稀に顔を向けた。
「……海外行ってんの忘れてた……覚えてたら来ねぇーよ」
 夏稀はコートのポケットからタバコを取り出し怪訝そうに咥えた。
「…………」
 明らかに自分に対する嫌味な言葉に雪矢は寂しそうに目線を反らした。
「…………」
 夏稀はそんな兄を冷めきったように眺め突っ立ったままタバコを吸った。
「じゃあ、帰るの?」
雪矢は少し苦笑しながら長身の弟を見上げた。
「は?」
「あ……帰りのチケット買ってるよね、じゃあ俺が明日帰るから、一晩俺と一緒にいるのガマンしてよ」
「は? お前車だろ、今すぐ出てけよ」
「えっ、でもお酒、飲んでるから」
「…………」
 困惑する表情を見せる雪矢に夏稀は大きく煙を吐き出し、苛立たしげにタバコを消した。雪矢は夏稀の動きに目を動かし、夏稀は振り切るように居間と繋がっている部屋の障子を開け兄を遮断するように音を立てて閉めた。
「夏稀っ!」
「うるせぇーよ」
 二階にある自分と兄の部屋は、自分たちが出て行ったあと物置として使われていた。夏稀は毎年自分たちにと用意されている真っ赤な布団を掴むと乱雑に広げ、荷物を下ろしコートを脱ぎ捨てた。これ以上あの兄の顔を見ていると怒りと恐怖でどうにかなってしまいそうだった。
「キモいんだよ」
 夏稀はまた窓から見えるサザンカを見つけるとカーテンを閉めようと手を伸ばした。
「っっ!!」
 だが、カーテンを閉める前に障子が開き、ゆっくりと兄の雪矢が入って来た。
「ねぇ……もう、つらいよ、正直」
 雪矢はそっと障子を閉めると、弟をじっと見つめた。障子を押さえる手が自然と震える。
「…………」
 目の前にいる弟の夏稀は触れ合っていた頃の姿とはまるで別人になってしまった。華奢な自分とは比べものにならないほど、体格もしっかりしており身長は見上げるほど差が出てしまった。可愛げのあった顔は面影もなく、整った目鼻立ちは眉も目つきも鋭く近寄りがたい雰囲気を漂わせていた。何をやってもこの弟には勝てる気がしない。ましてや、弟は自分に嫌悪感を剥き出しにしており、自分を見る目つきや言い放つ言葉からは痛いほどトゲを感じた。
「…………」
「ねぇ」
 雪矢は自分を睨んだまま動かなくなった夏稀にさらに近づき、じっと見上げた。窓からは真っ赤なサザンカが見えており、窓の外はいつの間にか細雪がパラパラと降り注いでいた。
「変態」
「っっ!!」
 耳に夏稀の低い声が響き、夏稀の手が振り上がるのを見ると雪矢は布団の上に倒れた。
「っ……」
 雪矢はずり落ちた眼鏡を直し殴られた頬を押さえると、さらに胸倉を掴まれた。
「あん時俺に何しようとしてた?」
 逆光で夏稀の表情が分からなかったが、掴まれる首から弟の体温を感じ吐く息からはタバコの匂いがした。
「……っ舐めようと思ってた」
 シャツはボタンがいくつも弾き跳び、乱れる胸元からは小さな乳首が見え隠れする。
「あ? 何をだよっ!」
「夏稀の……チンポを」
 雪矢は形のいい唇を震えさせながら言った。恥じらいの言葉を発すると、羞恥心でこめかみまで熱くなった。
「なぁ、それだけじゃねぇーだろっ」




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