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(R18/双子/自慰/精液/眼鏡)「双子の禁句」

「双子の禁句」


 蒸し暑い真夏の夜、数匹の蝉の鳴き声に紛れてバイクのエンジン音が聞こえてくる。絢人(けんと)は開いていたパソコンの画面から視線を外すと、うつむきながら腕をさすった。半袖から伸びる絢人の左手は、手首から二の腕にかけて肌を切りつけられたようなひどい火傷の痕があった。
「…………」
 絢人が眼鏡をはずし目を擦ると、すぐにインターホンが鳴った。
 絢人は相手が誰だか分りきっているかのようにドアの外を確認せずに扉を開けると、そこにはひとりの青年が立っていた。
「よっ、元気?」
青年は泥で汚れた作業着に金髪で、細い腰からずり落ちそうなパンツを膝まで裾をめくり上げている。何より、意外にも上品な顔立ちに杭のように刺ささっている耳のピアスと半袖から見え隠れするタトゥーがよく映えていた。男は絢人の姿を見るとにっこりと笑みを浮かべた。
「……哉太(かなた)」
 絢人は哉太と呼んだ男に表情をぴくりとも反応せず、苛立たしげに口を結んだまま顔を背けた。
黒髪で眼鏡の絢人と金髪でタトゥーのある哉太。二人は外見のイメージこそ真逆だったが、顔立ちや体つきは瓜二つの双子であった。
「これ、今月の分、給料上がったからちょっと増えてるぜ」
 哉太はメッセンジャーバッグから封筒を取り出し嬉しそうに絢人に差し出した。
「…………」
 絢人は紫色に変色し皮膚のただれた火傷の腕を伸ばすと渡された封筒を黙って受け取った。
「なぁ、これからメシでも食いに行かこうぜ! 俺おごるし」
「無理、レポートあるし」
「そっか」
 哉太は一瞬しょげる表情を見せるがすぐに笑顔に戻ると、ぎゅっと絢人の手を握った。
「なぁ絢人……」
「……っもういいだろ! 金受け取ったんだから早く帰れ」
「……っ」
 絢人は哉太の手を引き剥がすと勢いのまま哉太の肩を押し、ドアを思い切り閉めた。絢人は息を荒げながら靴を脱ぎ捨て部屋に駆け込むと手に握る封筒をデスクの下の引き出しに叩き入れた。
「くっ……」
 絢人は崩れるようにその場にしゃがみ込み握られた手をぎゅっと掴んだ。

 ちょうど八年前のことだった。あの日もこんな風に夜まで蝉が鳴いていてじっとりと蒸し暑い日だった。
十三歳の夏休み、近所の神社で祭りがあったその日。祭りで気分が高揚した哉太が同級生たちを引き連れ、木が生い茂る公園で枝や葉に花火を仕掛けた。
さらに注意する絢人をよそに哉太はロケット花火を同級生たちに向けて打ち追いかけ始めた。  
だが、数発の花火が哉太を止めようとする絢人に命中しそればかりか驚きと衝撃で坂から転げ落ち、火傷の傷をさらに枝でえぐり深い傷を負った。
 絢人は妬けつく激痛と治っても跡が残る事実に、哉太に対しどうしようもない怒りと憎しみが湧き上がった。そもそも止めたにも関わらず、哉太が馬鹿なことをしでかさなければこのようなことにはならなかったはずである。
絢人は哉太がいくら泣きじゃくって謝ろうとも、毎日心配そうに言葉を掛けても、一向に無視をし目すら合わせようとしなかった。
 そんな日々が一カ月続くと、絢人の傷も癒え殺気立っていた気分もいくらか落ち着いてきた。哉太のせいとはいえ、確かにこの間に一番気にかけてくれていたのは弟の哉太であった。
 だが……。久しぶりに絢人が以前のように哉太に近づくと、今度は逆に哉太が絢人を避けるようになっていた。
何も話さず目も合わせられず、相手の背中を目だけで追うような月日がそれから五年も過ぎた。
高校を卒業すると、哉太はバイト先であった建設会社で働くようになり、いつからか毎月の給料日にわずかながら絢人に金を持って来るようになった。
「……」
 最も近い存在の兄弟だったのに八年間まともな会話もせず、切り出すタイミングを逃し避けることだけ考えた。 
だが、逆にこの八年哉太のことが頭を離れることはなく、貪るように哉太で性欲を掻き立てていたのも事実だった。

「……」
 哉太に触れられた指が熱くなり、口の中に甘い唾液が溢れ飲み込むと、欲望を満たすことしか見えなくなった。
「……っ」
 絢人の股間は窮屈に膨れ上がり、慌ただしい手つきでベルトをはずしジーンズを膝まで下ろした。触れられた手を下着に突っ込み、触れたくてたまらないペニスを掴み上げた。
「はぁ……っ」
 ペニスはいきり立つように上を向き熱く湿り気を帯びている。二、三回擦り上げ、さっき見た哉太の笑顔と落胆した顔を呼び起こすと、鈴口からぷっくりと先走りが垂れてくる。
「はぁっはぁっ、はあっ」
 くちゃくちゃ音が響くたびに狂ったように右手を動かし擦り上げ、震える左手はTシャツをめくり上げ乳首を弾くようにいじくった。小さな乳首を上に押し曲げるたびに細い腰は勝手に動いた。
「あぁっ、はぁっはぁっっ」
 右手が先走りで汚れ始め、動く右手とともに体が熱く麻痺する快楽に耽っていると、部屋の隅にあるスタンドミラーが目に入った。
「……っ」
 絢人は引き寄せられるように鏡に寄りかかった。考える間もなく絶対にやらないと決めていた、自慰に耽る自分の顔を鏡に映しだした。
「…………」
 絢人は息を荒げながら立てている前髪をぐしゃりと下ろし、黒ブチの眼鏡をためらいなく外しどこかに置いた。
「……はぁっはぁっ」
 鏡に映るのは髪の黒くなった哉太の姿そのものだった。
「……くっ」
 元々眼鏡など必要ない。自分の顔を見て哉太を思い出さない為のただの誤魔化しであった。絢人は唾をゆっくり飲み込むと鏡に顔をすり寄せ自分の淫らな表情をじっと眺めた。目を細めると擦り上げているペニスからじわりと先走りが溢れた。目の前には自分の竿と乳首と袋を交互にいじる哉太の姿がある……。
「はぁっはぁっ、んっあっっ」
 哉太の喘ぎ声を想像すると自然とかすれた声が漏れた。そういえば声だって大して変わりはない。
「あっあっあっ、ああっ、んあっっ、くっっああっっ」
 ペニスを擦る音と、舌を出し喘ぎ狂う自分の顔、息交じりの切羽詰まった声……やればやるほど握っているペニスは暴れ出しびくびくと腰も応えた。乳首は固くぷっくりと腫れ触れるだけで刺すような快楽になり、ぬるぬるのペニスの頭をこねれば喉奥まで刺激が込み上げ射精の欲求が最高潮になった。
「ああっっ哉太っっ」
 名前を呼び、もう一度今日の哉太を呼び起こすと、生温かい精液がびゅくびゅく音を立てながら飛び散り喉元を汚した。
「…………」
 絢人は唇に飛び散った自分のザーメンを舌ですくうと一気に生臭さが鼻についた。
「……何やってんだ」
 みっともない格好で鏡まで這いつくばった姿と、さっきまで興奮していた自分の低い喘ぎ声を思い出すと余計むなしくなり、ずいぶん遠くに転がっている眼鏡も拾う気になれなかった。

「……絢人」
 哉太がインターホンを押して、もう五分以上が経つ。仕事場から直で来たのか哉太のTシャツや膝までめくった作業着は泥などでひどく汚れていた。 
 なかなか相手の現れない様子に哉太は手持無沙汰に相手の名前をつぶやいた。そういえば先月はひどい追い払われ方をされた……。哉太は思い出しながら唇を噛んだ。
「……何」
 中から物音がすると、いつも通り不機嫌な表情の絢人が現れた。絢人は哉太の汚れた姿を目にするとさらに眉を顰め舌打ちをした。
「これ、今月の分」
 哉太は絢人の態度に怖気ずにいつも通りメッセンジャーバッグから封筒を取り出した。
「……」
 すぐに火傷の目立つ腕が伸びてくると、哉太は黙って受け取る絢人を覗きこんで言った。
「誰か来てた?」
「……だったら何?」
 さらに玄関に足を踏み入れてくる哉太に、絢人は眼鏡の目でギロリと睨みつけた。
「ただ誰か来てるのかな? って思っただけだし、そんな顔すんなよ感じワルっ」
 哉太はふくれながらもまだ何か聞きたいような顔をしていた。
「それって、オンナ?」
 哉太は耳のピアスを揺らしながら、聞きづらそうに唇を噛みながら言った。
「……そうだけど」
 気に食わない相手の色褪せた腕のタトゥーと、耳たぶに何連もされているピアスを冷めた眼差しで眺めながら絢人は言い放つ。何も考えてないような金髪もしゃくに障った。
 だが哉太は目を見開き口をぽっかりと開けると急に声を上げた。
「何で嘘つくんだよっ! 後ろにいるの男じゃねーかよっっ!」
 玄関が騒がしく気になったのか、部屋からひょっこりと絢人の男友達が顔を出していた。哉太はほれ見ろとばかりに指を差した。
「うるせぇな、誰だってお前には関係ないだろ」
 絢人は眼鏡を上げると、呆れたように溜息を吐いて見せた。ぐっと近寄り声を上げる哉太に多少なりとも動揺し、震えだした手を誤魔化すようにドアに掛けた。そんな絢人に哉太は下を向き拳をぎゅっと握る。
「……っ」
「さっさと帰れよ」
「……でも」
「は? っっ!!」
 だが俯いていた哉太はドアを閉めようとする絢人の腕を掴み上げ引き寄せた。
「っっ!!」
 絢人は掴まれた腕に痛みが走ると唇に柔らかい感触がし、タバコの匂いが鼻についた。
 哉太は絢人の腕をしっかりと引き寄せ、絢人の唇をかじるように啄ばんだ。
「んっっ」
 哉太は上がる息のなか舌を出し絢人の唇を割ろうとする。だが、絢人はぬるりとした相手の舌を感じると掴まれている相手の手を引き剥がした。
「っっ! 何すんだよてめぇっっ」



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