大晦日におすすめのBL『ヒメハジメをキミと』(同級生/大学生/無口×おバカ受/初H/エロ濃厚)

『ヒメハジメをキミと』 (同級生/大学生/無口×おバカ受/初H/エロ濃厚/エロかわ)
著:アオヒツジ 表紙イラスト:氷上 ミカ
ヒメハジメをキミと
<あらすじ>
 大学のクラスメイトである啓汰(けいた)と周(あまね)。
 明るく気さくな啓汰に対し無口で無表情の周、性格こそ真逆だったが二人は惹かれ合い、互いに言い出せず友達として一緒に過ごしていた。
 だが大晦日の晩、ふとした瞬間に友達以上の空気が二人のなかを流れる。言い出したのは周からだった。
 たどたどしい彼の告白に啓汰は喜んで受け入れる。 
 ところが周を攻める妄想をしていた啓汰だったが、予想を上回る周の執拗な愛撫と執着な責めに翻弄され太刀打ちできない。そして遂に……。


啓汰(けいた)が今年最後のバイトを終え駅のホームに出ると、大晦日の晩の所為か各駅停車のこの駅が随分人で賑わっているように思えた。
啓汰は浮かれる人々を何気なく目にしながら改札に向かうと、すぐ先に文庫を読む友達の姿が目に飛び込んできた。
 長身にいつもの黒いモッズコート、フードに付いたファー部分に口をうずませながらじっと下を向いている。
「周(あまね)!迎えに来てるなんて知らなかったよー、メールしてよー」
啓汰はダッフルコートにずり落ちそうなリュックと黒ブチの伊達メガネを押えながら周の前まで小走りし大げさにケータイを取り出した。
 オレンジ色の髪に縁の大きな眼鏡のせいで華奢に見える顔つき、きょろりと覗き込む啓汰の大きな目と目が合うと周は誤魔化すように持っていた文庫本をコートのポケットにしまい込んだ。
「……待ってれば、来るかなって」

「周さー、クリスマスも俺とで年末も俺とってヤバくないー?」
 肩を並べながら駅のすぐ横にあるスーパーに入ると、啓汰は買い物かごを拾い上げる周に笑顔で言った。つい先週のクリスマスイブもお互いバイトが終わった後、駅で待ち合わせをし同じ店で酒とつまみを買い周の部屋で過ごした。
 啓汰と周は大学の友達だった。同じ学科で学籍番号も隣ということもあり入学してすぐに親しくなった。無口で表情の乏しい周と明るく人懐っこい啓汰。何かあるごとに互いの部屋を行き来しているうちにもう一年が経とうとしていた。
「啓汰もだろ……鍋でいいんだろ」
「まぁ俺もだけどさ、鍋鍋! あシメは蕎麦ね!」
「……」
 周は後ろから纏わりつく啓汰の指差すものを次々とかごに入れてゆく。
「あそうだ、ディズニー借りてきたよー、女子ってディズニー好きだろ」
「女子じゃないし」

「ふーお腹いっぱいー、蕎麦どうしようー」
 啓汰は腹をさすりながらテーブルに乗った土鍋を覗き込んだ。食い尽くされた中身は汁だけが残り、周りに置かれている発泡酒やチューハイの缶も空で破かれたスナック菓子の袋もカスしか残っていなかった。
「…………」
映画の為にと照明を落とされたなかで、周はソファにもたれながら啓汰の借りてきたアニメをじっと眺めている。隣で立ったり座ったりを繰り返す啓汰に目も向けようとしない。
「あー、もう今年も終わるね、ゆく年くる年にしなきゃ」
「…………」
啓汰はテレビの横にある時計を見ながらつぶやき、テーブルの下に置かれたリモコンをいじり始める。
「明日さ初詣行こーよ」
「…………」
啓汰の問い掛けにも周は頬杖をついたまま動かず、テレビの青白い光と除夜の鐘の音を大人しく浴びていた。
「周……寝ちゃったの?」
何の返答もないままじっと動かない周に、啓汰はいたずら心にそっと彼を覗き込んだ。
「あ」
 だが暗がりのなか、すぐに周の物静かな眼差しと目が合った。啓汰はいつも通り幼い顔つきを笑ってみせると、周の肩を掴んでいた手を一気に引き寄せられ、そのまま周の胸に倒れ込み体を押さえつけられ抱き締められた。
「……び、びっくり、した」
啓汰は呆気にとられたままメガネを頬までずり落とした。
「ずっと……言おうと思ってたんだけど」
啓汰の様子を知らず、周は啓汰の耳元でボソボソと口を動かした。
「え?」
「……俺……好きなんだと思う、啓汰のこと」
周は啓汰の髪を掴んでいる手を汗ばませながら、言い終るとごくりと唾を飲み込んだ。
「え……」
啓汰は消えそうな情けない声とともに押えられている体を一瞬大きく跳ね上がらせた。だが、その動きにすがるように周は啓汰をぎゅっと抱き締め唇を噛み抑揚のない声で続けた。
「……ずっと……一緒にいてくれて、嬉しかった……気づいたら、同性とか……忘れてて」
「っ……」
周が一言一言発するたびに抱き締める腕の力が強くなってき、啓汰が顔を埋めているところから周の鼓動と振動が伝わってきた。
「あ、あまね」
鼓動と体温から無口な友達の想いを感じるたびに啓汰は顔を熱くさせ、その気持ちに混ざるように自分も激しく鼓動を打ち始め体まで小刻みに震わせた。
「あ……俺も……ドキドキするよ、周といると……お前、優しいし、何するにも、周のこと考えちゃうんだ」
啓汰は震えと恥ずかしさを誤魔化すように周の胸に顔を擦りつけ続けた。
「普通、女でする妄想を、周でしてみたり」
「……」
 啓汰は周の胸から顔を離しずり落ちるメガネからじっと周を見つめた。薄暗く細かい表情は分からなかったが、テレビから放たれる青白い光を浴びる相手の唇と喉元を見ると、言いようのない興奮が湧き上がりごくりと喉を動かした。この暗がりも肌を合わせる欲望を掻き立てるには十分だった。
「……キス、してもいい?」
ずり落ちるメガネから覗く啓汰の大きな目は、欲望を口にする羞恥心とこれから起こる期待に細め震える唇も目も滴るように潤ませた。
「……っ」
 啓汰の言葉に周は啓汰が動くより前に彼のメガネを外し、今までの妄想をカタチにするかのように啓汰の顔を両手いっぱい掴み、上を向かせその滴る唇を塞ぎ込んだ。
「んはぁっ」

つづく

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